コロナで思い出すインフルエンザ 

『テニスの世界ランキング1位のジョコビッチ選手が全豪オープン出場のためにメルボルンの空港に着いたが、入国ビザを取り消されて入国できなかった』というニュースがありました。

コロナワクチン接種を免除するための証明に不備があったから。

 

それで思い出した昔の話。

 

インフルエンザの検査キットがまだなかった頃。

普通の風邪とインフルエンザの違いは症状から察するしかありませんでした。

鼻水や咳が続いて熱がだんだん高くなってきたら、普通の風邪。

症状は軽いのに急に高熱が出てきて節々が痛くなるようならインフルエンザ。

 

小児科に行っても「インフルエンザの確定はしません」と張り紙がしてありました。

インフルエンザかどうか検査機関に頼んでも結果が出るころには治っていることが多いので、それよりしっかり休んで、症状にあった処方薬を飲んで、治していきましょう。

と書いてありました。

 

その後、迅速診断キットが出てきたときには、まあなんて便利モノができたのでしょうと思いました。

 

それと同時期に、インフルエンザにかかると学校に行ってもいいという許可を医者からもらわないと、学校に行けなくなり。

その後、発症した後5日間経過し、かつ解熱した後・・・。

という決まりができました。

 

それまでは、風邪でもインフルエンザでも、カラダを休めて治してから集団生活に戻らないと皆に移してしまうという知識はあっても、治りきるまで学校を休むより多少症状が残っていても元気だから学校へ行くのが当たり前でした。

ですから、発症したら休んで治すことが普通になるので「感染の連鎖が減る。時代がかわった」と思ったものです。

 

その頃、インフルエンザに効くタミフルという薬が出てきて、インフルエンザにかかったらタミフルが処方されるようになりました。

しばらくするとタミフル異常行動の報道が相次ぎ(今ではタミフルとの因果関係は否定されています)、驚きました。

その後ほかの抗インフルエンザ薬もできて、病院に行けば処方してもらえるようになりました。

 

さてここで、このタミフル騒動で薬に懐疑的になった人や、自分の子供には薬を使わないで免疫力を育てたい、という人がちょっと困惑していました。

インフルエンザにかかったら医者に許可をもらわないと学校に行けない。

しかしお医者さんに薬はいらないとは言えないし、って。

 

ずいぶん昔の話です。

自分の意見を上手に伝えるようになった現代です。